てんかん学ハンドブック
てんかんの診断・治療・長期管理について症例を挙げながら解説しているので、入門書としては当然のことであるが、一般外来の範囲でてんかんを診療することのある医師にもすすめられる。こういう分かりやすい解説が何故学生時代の教科書に無かったのだろうと不思議に思うほど簡潔にして明瞭。
知られざる万人の病てんかん (医学教養新書)
私は25歳の時に脳出血を起こし、その後遺症として右半身不随・失語症・てんかんがあります。お陰様で右半身不随・失語症は仕事(薬剤師)ができるくらいに回復しましたが、てんかんの発作は時々起こすことがあり周囲に迷惑をかけ何とも言えない歯がゆい気持ちになります。何かいい本はないかと探しているときにこの本に巡り会いすぐに購入しました。
まず大きな功績を残した先人にてんかんを持った方がいることを知り大変勇気づけられました。そして薬のこともわかりやすく書いてあり職業柄勉強になりました。普段の生活で気をつけることもよく書いてあり私にとって本当にいい本でした。
てんかんQ&A―こんなことも聞いていいでしょうか
私は「てんかん」専門医です.「てんかん」はとてもポピュラーな疾患であるにもかかわらず,医師も含めた多くの人からの偏見や無知のために,診断や治療が正しく行なわれずに悩んでいる患者さんは多いと思います.患者さんやその家族は,「てんかん」について知りたいことはたくさんあるのに,偏見から逃れるために病気を隠してしい,情報を集める手段をあまり持ち合わせてはいません.病院の先生たちは忙しそうだし... ちまたの医学書やネットの情報には,ずいぶんと間違ったものも含まれますし,読めば読むほど知れば知るほど,気分が塞いでしまうことも多いと思います.
しかし,この「てんかんQ&A」は,違います.本を手に取った第一印象は,簡潔かつ明瞭.暗い気分にさせる要素はありません.自分や家族がもし「てんかん」と診断されて落ち込んでいるのなら,まずこの本から読んでみてはいかがでしょうか.短いのであっというまに読み終わります.
「てんかん」のすべての領域をカバーしているわけではありませんから,この本を読んだ上で,次の本にあたるのが良いと思います.たとえば,金沢治先生の著書「知られざる万人の病ーてんかん」など.