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思春期病棟の少女たち
自分の精神病棟での生活が淡々と記述されていて、読んでいるうちにKaysenが特別な病歴の人でなく、誰でも”精神病”になるかもしれないこが伝わってきます。原書では精神病関連の薬、病気については難解な単語を含みますが、会話で構成される部分がほとんどで、特に難解な表現はないため原書で十分に内容を味わうことができます。映画にはないの゛Girl、Interrupted"のタイトルをつけるにいたったストーリーもこの本では記述されています。
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17歳のカルテ コレクターズ・エディション [DVD]
精神病棟の生活を扱った作品としては、フォアマンの「カッコーの巣の上で」という名作があり、どうしても比較してしまう。時代設定が60年代だということもあり、下手をすればその二番煎じになってしまう。ただこの作品の場合、主人公の少女(ウィノナ・ライダー)がとっても真っ当で感じやすいというところが新鮮。あまりに感じやすいが故に爪弾きにされてしまった少女の心理描写が絶妙。
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Girl, Interrupted(映画『17歳のカルテ』原作)
’60年代の実話なんですが、何が狂気で何が正気なのか?考えさせられます。
荒れ果てるアメリカの背景があって、繊細な少女達は、押しつぶされ、病んで、そして助けを求めている。
少女たちは、実に冷静に物事を見ている時がある。
それなのに、外の世界(病院以外)では、
『みんなが食べたり、しゃべったり、書いたりしているのに、私たちがすると何でも当たり前ではなくなる。』と、訴える。
そんな思いの矛盾に締め付けられる。
いったい病んでいるのは、少女達だけだったのだろうか??
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17歳のカルテ (名作映画完全セリフ集スクリーンプレイ・シリーズ)
スクリーンプレイシリーズは、話題の映画が比較的早く本に
なるので、よく買っています。映画を見に行く暇が無い、
ビデオを借りている時間が無い人にお薦めです。訳してあるだけの
本では、訳した人の主観が入ってしまうことがありますが、
このシリーズでは、英語での話し方、用語説明がたくさん載って
いるので、わかりやすいと思います。
この「17歳のカルテ」は、周りから面白いとよく聞く映画だったので、
とても期待して読みました。主人公のスザンナを中心に精神障害を
抱える人々の考え方や、成長していく姿がとても良かったと思います。
また、主人公の友達のリサが使う言葉遊びには、感心しました。
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17歳のカルテ
当時17歳の少女が精神病院に入った実話を書く話。
ぺトラクラークの「ダウンタウン」はそのころにはやった歌ですが、
映画の中の時代を考えると、他にもたくさんのヒットソングが入っています。これはおすすめです☆