輝け!金曜ドラマ王 90’s
90年代のドラマの主題歌が、たくさん収録されています。
全てTBSの金曜ドラマの歌なので、ドラマを見ていた方は非常に懐かしい思いをします。
実際良い歌だなぁと思ったのは結構少ないですが、聴いていると昔のドラマを再び感じることができますよ!
AD(アシスタントディレクター)残酷物語―テレビ業界で見た悪夢
ルポルタージュという側面だけから読めば本書の内容はとても魅力的ですが、
筆者の主張が「体験者」や「記者」ではなく「被害者」の視点で書かれているため、
筆者がこの本を通して伝えたい事と、この本を読んで感じられる事が乖離してしまい
どうにも繋がりません。
筆者がテレビ業界に対して制作現場の労働環境と、
スタッフの待遇の改善を第三者として提言しているのがしっくりきません。
本書では激務低待遇の制作会社スタッフを「犠牲者」として扱っています。
本書中にも「〜の犠牲によって成り立っている」という様な表記を見かけました。
制作会社のほぼすべての現場が激務低待遇であり、テレビ番組制作に関わりたいという
強い意志を持った人が食い物になっているという現状はわかりましたが
人為的かつ一方的な被害や悪意を被っているというわけではなく、
そしてまた本人たちの合意の上での雇用なわけなのですから
現状を嘆くのは仕方ないとしても、それを元に被害として世間に訴えるのは違うと考えます。
本書は著者本人の体験記がほとんどであり一人称視点の記録がほぼ全てです。
他のADの人々の取材した内容についても幾らか書かれてはいますが、おまけ程度に
留められています。なので「制作会社のADが○○である」というよりかは「筆者が○○である」
という印象を受けます。折角他のADとのパイプラインがあるのだから綿密な取材を行い
筆者本人+その他のADのケースも大きく盛り込み現状を多角的に伝えることで
主張に説得力を持たせるべきだと感じました。
読み始めは表紙のデザインからただの自虐ルポだろうとたかを括っていたため
制作会社の現状の惨たらしさとインパクトに愕然としました。
内容は筆者本人の体験を基にテレビ制作業界の実態が生々しく書かれています。
何も知らなければ一見華やかに思えるテレビの制作現場ですがその実態は
自分のイメージとかけ離れたものだったという事が分かりました。
私はテレビ視聴者の一人です。
当然面白いテレビ番組が増えれば万々歳な人間です。
ですが現在の制作現場の現状を本書によって知るにつけ、
確かに業界はジリ貧になっているのがわかります。
この本が話題になることで業界に転換がもたらされ、
より魅力溢れる番組が制作されれば良いなと思います。
そして何よりテレビ制作スタッフのみなさん、お疲れ様です。
毎日テレビ楽しく見てます。