ベスト・クラシック100
カノン、威風堂々、運命、ジュピター、グリーンスリーヴス、タイタニックのテーマなど世界中誰もが知ってる超有名曲がなんとCD6枚に100曲、7時間分も収録されているというから驚きです。
100均でもクラシックのコンピレーションCDは発売されていますが演奏者不明ですよね。しかしこのCDの楽曲は有名演奏者で構成されています。
本場ヨーロッパ(イタリア、フランスなど)ではベストセラー、さらにホワイトのジャケットが女性にも人気、クラシック初心者もそうでない人も誰もが楽しめる究極の1枚です。自信を持って5点をつけさせて頂きます。
ハバネラ~オペラ・アリア名曲集
一流の歌い手と有名アリアが集められた、74分の豪華なCDです。
クラシックに馴染みのない人も耳にしたことのあるような、
有名曲も入っているので初心者にもオススメです。
歌詞カードには日本語訳、歌い手の簡単な紹介も掲載されています。
一番古いものは1968年ですが、録音状態もよく、音はきれいです。
「夜の女王のアリア」だけでも、この値段の価値は充分にあります。
永遠の故郷 真昼
おそらく遺作のつもりで雑誌「すばる」で連載されている(であろう)吉田氏の最新作「永遠の故郷」の第3作です。
「夜」から始まり、「薄明」に続くこの「真昼」編は、氏の亡き父君に献呈され、主としてマーラーの歌曲について述べられていますが、冒頭におかれた「愛の喜び」と題されたある女性の思い出が深く心に残ります。
これは、戦後間もなく音楽の原稿を書きはじめた吉田氏を担当していた、ある女性誌の編集者と氏の、音楽を通じた余りにも短すぎた心と心のまじわりを、淡々とつづった掌編です。
声楽家志望だった彼女は、父も兄も戦争で失い、音楽学校も断念せざるを得なかったのですが、彼女は歌うことが大好きで、吉田氏のピアノの伴奏でヨーハン・マルティーニの『愛の喜び』を「明るく澄んだきれいな声で」よく歌ったそうです。
愛の喜びは束の間のもの
愛の悲しみは一生終わらない
私は不実なシルヴィアのためすべてを捨てた
彼女は私を捨て、別の恋人を選ぶ
愛の喜びは束の間のもの
愛の悲しみは一生終わらない(吉田秀和訳)
そして吉田氏はこの18世紀のドイツ生まれのオルガニスト兼作曲家の「都雅な趣と優しい華やかな」、「革命前夜のロココ趣味の咲かせた小さな残んの花とでも呼んでみたい」代表作を、手書きの楽譜に則して小節ごとに解説を加えた後で、このささやかな2人だけの楽興の時の終わりについて触れています。
飛び込みの仕事で忙殺されていた吉田氏が、久しぶりに銀座のはずれにあった彼女の出版社を訪ねてみると、夏の終わりに風邪をひいた彼女は、それがこじれて肺炎になり、入院したけれど「先週亡くなりました」と告げられます。
人はあっけなく死ぬけれど、歌の思い出は、ずいぶん遠くの世界まで私たちを導いてくれるものです。この短いエッセイを読んでいると、若くして死んだ女性の美しいソプラノとピアノの調べが、春浅い私の書斎に聞こえてくるような気がするのが不思議です。
♪人は死に 詩と音楽が 永遠に残る 茫洋
蝶々夫人 MADAMA BUTTERFLY - DVD決定盤オペラ名作鑑賞シリーズ 8 (DVD2枚付きケース入り) プッチーニ作曲
八千草主演の映画蝶々夫人を待っていた。こんなところ(世界文化社)から出ていようとは!この当時にイタリアにこのようなセットを用意できたことだけでも奇跡に等しい。日本人が見てもなんの違和感がないのはすごいと思う。そして八千草薫の蝶々さん…悲しくなるくらい可憐で美しい蝶々さんである。そのあどけない笑顔を見て涙があふれた。これこそプッチーニが思い描いていたであろう蝶々さんの理想の姿であろう。八千草薫は吹き替えではあるけど、すべてイタリー語の歌唱を覚えたのだろうか?すごい根性である。映像はどの場面を見ても息をのむほど美しく、名画のようだ。そしてプッチーニの音楽がそれをいやがうえにも高めている。音楽は映像上つぎはぎだらけになっているが、これは許せる範囲であろう。
トスカ*歌劇 [DVD]
小澤征爾やキリ・テ・カナワのファンならずとも、必見の価値はあります。歌唱力、演技ともに素晴らしいカナワにあって、今回特に印象的だったのは、やはり見せ場の一つとして有名な、「歌に生き、恋に生き」を切々と歌い上げるシーンでしょうか。理不尽な仕打ちに対する嘆きを、神に訴えながらも、女の情念や決意を垣間見せるカナワの表情が、歌姫トスカの生き様と重なって見事の一言につきます。スカルピアの殺害前後は、カナワの不安や鼓動まで伝わってきそうな緊迫感にあふれ、芝居だということを忘れてしまいそうでした。舞台衣装や美術は、オーソドックスですが、スカルピアの執務室にある巨大なテーブルを支える人間のオブジェ?は、秘密警察の長官というスカルピアの職業柄を暗示しているようでユニークでした。編集のメリットもありますが、ただカーテンコールは、最後まで収録されていないのが残念でした。