ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ
ある作品の解説に「ジャズの片面主義、1曲主義」という話があった。ジャズの場合、LPの片面が良ければ勿論、1曲だけでも良い演奏があれば名盤であるという趣旨であった。
その観点からみると、本作は超名盤ということになる。記憶に残る曲が目白押しだ。
特に、1曲目の表題曲や5曲目の「シスター・セイディ」はファンキージャズの名曲である。
しかし、個人的には2曲目の「セント・ヴィタス・ダンス」がとても好きである。非常にノリの良い曲の並ぶ本作の中にあって、どこか悲しげなメロディラインが非常に素晴らしい。
ブラック系の音楽は基本的にそうだと思うが、アップテンポのノリの良さを前面にだしながらも、どこか影のあるメランコリックなメロディラインを持っている所に特徴があると思う。
ジャズに限らず、ブラックミュージックが基本的に好きな人であれば聴いて損はないと思う。
Vitas (W/Dvd) (Sub/Eng) (Sub/Spa)
超高音VOICEと甘いマスクで 世界の女性をとりこにしたVITASが遂に日本でも入手できるようになるとはっ ><
中国などではコンサートを開いている彼ですが、日本ではCDも買えなく
海外のサイトなどでしか購入できませんでしたが、これを機会に日本での認知度がもっと上がればよいなぁと思いますっ
動画サービスなどより音質も良いでしょうし、映像特典(?)もあるようなので
超期待の逸品です。
ザ・デジーズ・オヴ・セント・ヴィタス
フィンランド産デスラッシュバンドDead Shape Figureの2nd
発売前からMyspaceでFace On The Nailsを視聴した時からある程度予想はしていたけど、やはり前作とは音楽性を異にしている。
前作の音楽性はある程度は引き継ぎつつも、デスメタル特有の邪悪さや北欧的な抒情感は成りを潜め、Testamentなどのアメリカンスラッシュ勢からの影響を感じさせるベイエリアクランチ・リフが大半を占めている。
特にヴォーカルの歌唱スタイルは前作とはかけ離れており、クリーンヴォイスも大々的に導入している。
ただし昨今ありがちなメタルコア風味のモダンデスラッシュではなく、クリーンヴォイスを織り交ぜたモダンなスラッシュメタルといった質感。
ダミ声で毒を撒き散らしつつ、時にエモーショナルに朗々と歌い上げるシアトリカルで自由奔放な歌唱スタイルが、Dead Shape Figureの独自性を確固たるものに築き上げているということは間違いない。
卓越したテクニックを誇るツインGは、キャッチーなメロディを奏でたかと思えば矢継ぎ早に流麗なギターソロを挿入するなど、変化に富んだメロディーラインで非常に面白い音楽。
アグレッションやスピード感は前作からは幾分か減衰しているものの、楽曲の幅は格段に広がっており、前作のような金太郎飴のような印象は殆ど受けない。
独特な音楽性ではあるものの前作同様に堅実さを保っているし、そこらのデスラッシュバンドよりかは聴き応え十分。
ただ、前作のBlithering Iconような爆速デスラッシュナンバーを期待すると肩透かしを食らう事は間違いないと思う。
前作同様に怒涛の勢いで疾走する楽曲は#9の「Cities Of The Plain Jordan's Gomorrah」くらいだろうか。
デスラッシュというよりも、モダンなスラッシュメタルとして聴いた方が良いかもしれない。