マイマイ新子 (新潮文庫)
自分の生涯でもっとも輝ける時代は小学校の六年間だと思っている
だって、昭和三十年代、東京五輪が開催されるまでの
豊穣が詰まった時を過ごせたから。
確かにノスタルジーを味わいたいといえばそうですが
その時代を知っている人間が描いてくれた
風や木や季節の香りを体で覚えてる私には
本当に子供時代に一瞬で戻ったようで
読み終わった後、なんとなく泣けてきてしまいました。
昭和三十年代のありのままを伝える
愛する「サザエさん」とアニメ「となりのトトロ」
そこにもう一冊「マイマイ新子」が加わって
タイムマシンが手に入れた気分です。
透光の樹 [DVD]
日本映画もついにここまできたんだなと思わせる名作です。詩情と官能にあふれ、なおかつ悲しいまでに透明感があります。日本映画で私が感動したのは小津作品以来です。
長島さんは骨のある男の純愛を、秋吉さんもみずみずしく激しい愛を見事に演じきっています。