孤独のグルメ 【新装版】
原作が「かっこいいスキヤキ」「ダンドリくん」の久住昌之(泉昌之の片割れ)である。細かい観察眼とアルアル感、そしてなんとも言えないトボケ具合がたまらない作家である。一方谷口ジローは基本的にはシリアスな作風である。特に近年は文学的とも言える作品が多い。
この、どう考えてもミスマッチとしか思えないコンビの作品が、「孤独のグルメ」である。全18編、中年男の日常の一人食べ歩き。どれもアルアル、ウンウンの連続である。作画に谷口ジローを選んだ久住昌幸の勝ちである。谷口ジローも楽しみながらこのマンガを描いたのかもしれない。
どうせなら、久住によるあとがき(これもまた面白い)もマンガにならなかったのだろうか。文章と絵の両方で楽しめるのに…。
異色コンビによる異色作にして傑作である。
自由の筈
ジャズライフで人気の『ジャズ爺』を連載している『おならブー太』こと久住昌之さん
グッとくる唄から、笑える曲まで落ち込んだ気分の日にはおすすめのアルバムです。
有名になって欲しいけど、ほんのわずかのマニアに愛されるキャラクターでいて欲しい気もする・・・・
ジャズライフを読んでるジャズミュージシャンの方々、ぜひ一度聴きましょう。
音楽は楽しむものだな〜っと再確認できますよ!
孤独のグルメ (扶桑社文庫)
孤独のグルメ、大ファンです。独特の雰囲気、世界観に引き込まれてしまいます。
全18話+特別編に作者の対談が収録されています。
内容は1話完結で各8Pと短いですが、中身がぎっしり詰まっている感じで上質のエッセイ
を読んでいるような感覚になれます。全編に詩的な雰囲気が漂っています。
また作画がとても丁寧で職人の仕事ぶりが感じられます。これも新装版の大きな魅力の一つだと思います。主人公の食べっぷりが豪快でとても美味しそうです。
気の利いたセリフも魅力的です。一番のお気に入りは横暴な店主に主人公・井之頭五郎が放った一言・・「あなたは客の気持ちを全然まるでわかっていない!モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで・・」
シビれます(笑)・・こんなセリフは彼でなきゃ言えません。
なかなか難しいのでしょうがどうしても続編の刊行を希望してしまいます。この世界にもっとどっぷり浸かりたい・・。
とにかく面白いです。漫画ファンならずとも是非一読をお勧めしたいです。