マイマイ新子 (新潮文庫)
自分の生涯でもっとも輝ける時代は小学校の六年間だと思っている
だって、昭和三十年代、東京五輪が開催されるまでの
豊穣が詰まった時を過ごせたから。
確かにノスタルジーを味わいたいといえばそうですが
その時代を知っている人間が描いてくれた
風や木や季節の香りを体で覚えてる私には
本当に子供時代に一瞬で戻ったようで
読み終わった後、なんとなく泣けてきてしまいました。
昭和三十年代のありのままを伝える
愛する「サザエさん」とアニメ「となりのトトロ」
そこにもう一冊「マイマイ新子」が加わって
タイムマシンが手に入れた気分です。
ショパン奇蹟の一瞬
今年はショパン生誕200年、音楽界や出版界でいろいろな企画が立てられている。
本書はショパンとジョルジュ・サンドのマヨルカ島からノアンにあるサンドの館への旅を追いながら、二人の交流とショパンの音楽誕生の「奇蹟の一瞬」を描いている。
9章ある各章ごとに、テーマとなるショパンのピアノ曲が割り当てられて、音楽を聴きながら文章とよく撮れた現地の写真を楽しむことができる。贅沢な旅気分に浸ることができよう。附録のCDには前記9章分の曲の他に6曲、合計15曲入っている。ピアノはアシュケナージとアルゲリッチ。