Ultra Detail Figure MAD HATTER
ジョニーファンは必携でしょう。全米大ヒットのアリスから実質上の主役マッドハッターです。なぜなら今回のアリスはバートンさん解釈によるオリジナルストーリーだからです。今からジョニー版マッドハッターの活躍が楽しみです。
Above
Alice In Chainsのレイン・ステイリー。
Pearl Jamのマイク・マクレディ。
リズム隊はScreaming Treeのマーティン・バレットとベーカー。
当時のシアトル出身はそれだけでグランジ・ロックと言われ、出てくるアーティストの、そのほとんどがNirvanaやSoundgardenの亜流と言われてきました。Alice In ChainsとPearl Jamの二人が組めば、それはマジックが生まれるだろうと期待して。1991年のTemple The Dogを期待して。
このMad Seasonはその期待を見事に打ち破ってくれました。逆にそれを期待してしまうと、スローな曲調が大半を占めるこの作品はダレてしまうかもしれません。それまで溢れていたシアトル産のグランジとはまったく異なり、1960年代の英国ブルース的な陰を引きずるような音響。
レインはAliceにいる時と同様に一聴してわかる唱法で聴き手にグイグイ迫ってきますが、マイクのギターは、Pearl Jamにいる時と違い、ブルースを貴重としたベーシックなギターを弾いています。決して派手なソロはないものの、しっかりとしたフレージングでレインのヴォーカルに寄り添い、絡み合い好演しています。
残念なことに2枚ぐみの噂のあった2nd『DISINFORMATION』は2002年のレインの死により実現しませんでしたが、ジョン・レノン・トリビュート『WORKING CLASS HERO』の中で1曲提供しています。
マッド・ハッター
1978年作品。『不思議の国のアリス』をモチーフにしていることで有名だが、どうもそう言うことを知らされずに音楽だけ聴くとピンとはこないのは僕だけでしょうか。
多くの方はラストの『Mad Hatter Rhapsody』を推しているようだが、ぼくが一番好きなのは『Humpty Dumpty』だ。ここでの音は後のチックを予感させるモノがある。そして聴けば聴くほどチック・コリアという人のピアノ・テクニックというのはエレクトリック・キーボードのフレージングをアコースティック・ピアノに持ち込んだモノだなぁ、と感じずにはいられない。『マッド・ハッター』は『マイ・スパニッシュ・ハート』と似ているが、よりエレクトリックなのだが、4ビートのスティーヴ・ガッドがカッコイイ『Humpty Dumpty』のフレージングは後のアコースティック・チックのフレーズを連想させる。
この頃の八面六臂のチック・コリアの生き様が結局今のチックの確固たる基盤となっていることは間違いない。だからその当時に組んだメンバーと今やると、とてつもなくスゴイ演奏になる。聴いててそう思う。