坂本龍馬を斬った男 (新人物文庫 い 3-1)
初めに、本書は龍馬殺害の謎解き物ではありません。
幕末の戦いにおいて常に最前線で戦った衝鋒隊について、
副隊長で祖父でもある今井信郎の遺稿を中心に著者がまとめられたものです。
その中で一つのエピソードとして龍馬殺害の顛末が書かれています。
いわゆる藩という枠組みを超え、傭兵部隊として各地を転戦した衝鋒隊。
何度も壊滅寸前に追いやられながらも復活して官軍に抵抗し、
五稜郭まで流れっていく過程が、今井副隊長の肉声として語られているような
気がします。
司馬遼太郎「峠」では、傍若無人ぶりだけが際立つ衝鋒隊ですが、
最後まで戦い抜く姿に印象を変えざるを得ません。
幕臣としての意地だったのでしょうか。
月並みですが感動しました。
お~い!竜馬 全14巻 完結コミックセット (小学館文庫)
竜馬ファンにも、竜馬をこれから知りたい人にも、最良の痛快本と言えるかも知れません。
自分は、司馬遼太郎先生の「竜馬がゆく」を読んで、以来、坂本竜馬を崇高する一人です。
ふと、また、竜馬に関する書物が読みたくなった時に出会ったのがこの本でした。
最初は、半信半疑の思いでしたが、全巻読み終わって、更に竜馬が好きになりました。
そして、この本の痛快さにとても感服しました。
自分の我が子2人にも小学生だった頃に読ませました。小学生にも、竜馬とはどんなに視野が広く、また、時代の変化を捉え変化に応じた思想を持ち合わせていたのか、変化に応じて柔軟に自分の思想を変えていける人物だったのか、そして何より、竜馬の情緒豊かな人柄が分かる、とても良質な本です。
また、マンガである為に、その時々の、竜馬の色んな思いが、竜馬の表情によってとても良く、分かり易くひしひしと伝わってきます。
それぞれの表情の描写もとても、機微を捉えて描かれており、感心させられます。
我が子の他にも、今年の大河ドラマ「龍馬伝」を見たいけど、知識がないので教えて欲しいという人にも、「龍馬伝」は見ていないけれど「竜馬」について知りたいという人にも、この本を貸しました。
その、貸した人も、今では、すっかり一竜馬ファンです。
良く、人心の機微を捉え、史実にも外れることなく、本当に良く描かれた本だと思い続けています。
自分でも何度も読み返すほど、とてもとても大好きな本です。
元来、仕事に前向きな人に、これから人生に前向きになりたい人にも、とてもオススメの本と言えるのかも知れません。
おーい!竜馬 DVD-BOX 完全収録版
確かに画質はあまり良くないかも知れませんが、「素朴な感じ」で良いのではないでしょうか。話数が少ないので、展開が急なところもありますが、当時の下級武士の熱気とそれを生んだ時代の閉塞感については良い感じで描かれていると思います。