3D×衝撃 触れてみて・・・ 滝沢乃南 [DVD]
パッケージの印象とは裏腹に、やけにしっとりまとまっています。
撮影日が曇りだったらしく、シーンによっては過激なところもあるんだけど、全体的に寂しい雰囲気です。BGMでずっと鳴いているアコギの切ない音が寂しさに拍車をかける。
SODからの発売ということで過激路線を期待していた人はガッカリしたことでしょう。☆ひとつにするほど悪くはないと思うんですが…。
ところで、乃南嬢の印象が変わったと思ったら、眉毛が細くなってますね。
それだけでずいぶんお嬢様っぽさがなくなって、浴衣を着たシーンなんて、まるで日本かぶれの欧米人モデルのようです。
悪くはないけど…黒髪・太眉・色白で過激な格好というギャップが好きだった僕には残念です!
花宵道中 1 (フラワーコミックスアルファスペシャル)
この作品の魅力は、絵の美しさと主人公に中級女郎を持ってきている点だと思う。
吉原を舞台にした話では大抵、大きな店の売れっこ花魁を主人公に華やかな世界が
描かれているが、ここでは「チンケ」な小さいお店「山田屋」にいる中級女郎が
代わる代わる主人公となる。
「しおれた朝顔」のように地味顔の朝霧、訳あって島原遊郭から売られてきた
美形の霧里などの主人公にここまで共感できるのは、彼女達が上級でも下級でもない
フツーの女郎だからだと思う。
また、斉木久美子さんの絵が美しい!
センスのいい現代風の絵のお陰で、ともすれば重く生臭くなりそうなシーンも
いい意味で軽く描かれているので読みやすい。
あと、原作を忠実になぞりつつアレンジも加えてあるのでコミック単独としても
読めるのがいい。これは斉木さんの読解力と演出力に拍手!
私も含め原作から入った人にとっては原作の魅力を更に膨らませてくれるし、
原作を知らない人も充分に楽しめる作品だと思う。
原作では5部構成、コミックでは今3部まで進んでいる。(掲載誌の女性セブンで)
個人的に大好きな三津が出てくる5部まで、とても楽しみ。
花宵道中 3 (フラワーコミックスアルファスペシャル)
島原に名高き遊女霧里と、その弟・半次郎の半生と別れを描く三巻。
コミカライズというとどうしても当たり外れがあるんですがこれは素敵。スタイリッシュで華やかな絵柄が映えます。原作を知らず遊郭ものとして読んでも十分楽しめる。
霧里の貧しい生い立ちから始まり弟の誕生、そして悲劇のはての別れまでを丁寧に描いて、男女の絆に似て非なる、近親相姦的な危うさを孕んだ姉弟の絆の強さを感じさせてくれます。
そして菊由さん!
原作の「切れ上がった目の美形」という描写から想像してたのとは違うビジュアルにちょっとびっくりしましたが、お高い霧里に懐き倒す様子がすごく可愛くて大好きになりました。
厚ぼったいおちょぼ口ととろんとしたタレ目がセクシーです。
江戸に渡ってからも島原の遊女の見栄と意地を貫き、気位高く生きる霧里もかっこいい。
一巻の主人公だった朝霧もでてきます。
時系列では三巻が一巻の過去にあたるという憎い構成。
辛い幼少期を生き抜いて特別な絆で結ばれた霧里と半次郎が互いを思い合う姿、抱擁しあう情景が静かで美しいだけに、離れ離れにならなければならない切なさと哀しみが後を引きます。