交渉力 (角川oneテーマ21)
野茂投手がメジャーにデビューするまでのエピソードを読み始めると途中で辞められなくなる読みきり方の実用書です。日米野球ビジネスの良し悪しを野村氏の経験から語られているこの本は野球だけでなく、一般のビジネスや会社の慣習を日米で比較しながら読むと非常におもしろいと思います。
グッバイ・マミー―母・野村沙知代の真実
野村沙知代の脱税騒動もあって、テレビのニュースなどでも取り上げられた本書。最初は単なる興味本位で読みましたが、単なる暴露本というだけでなく、著者であるケニー野村の幼少時代の悲しみ、母親の実態を読むにつれ、その母親である野村沙知代の母親としての酷さ、脱税手口など、驚きの内容でもありました。このような母親であれば、ケニー野村が決別したくなる気持ちもわかりますし、よくぞ世間に公表してくれたと拍手したいです。
日出づる国の「奴隷野球」―憎まれた代理人・団野村の闘い
日本プロ野球界の閉鎖性、非人道性、それに気がつかない幹部連中の馬鹿さ加減、排他主義など日本という社会の特殊性を野球を通して描いている。
これは、現実の社会において我々の前に立ちはだかっている障害と同じ物であって、何に我々が苛立っているのかを考えるきっかけになるような気もする。
日本社会、日本のエスタブリッシュメントは井の中の蛙である、という言い方が最もあてはまる。
また、団野村が、日本人は、人権や規則というものを自分勝手に解釈する習性がある、と指摘しているが、身につまされる。