デウス×マキナ 4 (電撃コミックス)
なぜ、デウスがそこに居るのか?
そもそも、デウスとは何なのか?
物語は、マキナの幼い頃、エグゼキア家での日常から始まります。
そこには、今の彼女からは想像のつかない、幼きマキナ。
「女帝」と呼ばれた継母の存在、そして、デウスという「面倒を見る」もの。
そこには、あの男の姿や、未完成ながらもアレの姿も見えています。
詳しく書くと、ネタバレになってしまうので、肝心な部分は略しますが、ある意味、必然的にそうなりますね、という展開に加え、他のクロック・ワーカーらしからぬデウスの秘密が分かります。
続く後半は、現在に戻り、少年ルークがマキナの弟子として認められるお話です。
少年の成長が描かれていますが、もしかしたら、局長が電話口で、さらっととんでもない過去の話を暴露していて、こちらの方が気になったりもします。
さて、この4巻で「一旦終わり」だそうです。
私としては、ファクシム・イリーに絡んだ話や、ミニスカ要員にしかなれなかったルーレッタの活躍する話とか、メアリとスーのその後、バレンタイン博士らが手に入れたアレなど、まだまだ知りたい事はたくさんあったので、とても残念です。
しかし、振り返ってみれば、幼い頃のマキナの姿を考えると、今ほど変れるのだろうか、という違和感。
また、力による支配が全てであるかのような「女帝」が、わざわざ、デウスのようなタイプのクロック・ワーカーを作るのだろうか、という疑問。
そして、決意した割には、やっぱり変り映えしない少年ルークの物足りなさ。恋心と憧れと、両方を描くのは難しいのかもしれませんが、色々な場面で、少しずつ、小さなパーツが欠けているような気がします。
そういう点が結果的に「一旦終わり」に結びついたのかもしれませんが、またいつか、マキナたちの活躍を読みたいと願っています。
デウスエクス:インビジブルウォー【CEROレーティング「Z」】
最初のうちは、よく分からない世界観や専門用語みたいな会話についていけず全然面白くないと思っていた。 しかし、少しガマンしてプレイし続けていくと徐々に慣れてきて、解かり始めるとどんどん面白くなっていきます。 このゲームで大事なのはよく解からなくても続ける事です。 最初のうちに投げ出してしまうと本当の面白さに気づく前に、つまらないゲームだと思い止めてしまいがちです。 ハマッた後の面白さは本当に買って良かったと思わせてくれます。 ただ難点はロードが長かったり、画面が少し重くなるなどがありますので星4つにしました。 そんな欠点を補って余りあるほど、面白いゲームだと思います。
デ・レプブリカ
70年代イタリアン・ヘヴィ・プログレの発掘盤と言われたら信じてしまいそうな90年代作品。
ヴォーカリストの唱法からアレアを比較に挙げられる事が多いようですが、それだけでなくムゼオ・ローゼンバッハやバンコなどの濃厚系をごった煮にしてさらに煮詰めたような作品です。
未来日記 (10) (角川コミックス・エース 129-15)
最近1巻から10巻までを一気に読みました。特徴としては、
●絵はクセがないし、動きの表現が少し下手なところを除けば全体的にうまい。
●台詞回しも気になる表現がない。
●シナリオも脱線や引き延ばしがない。
等、全体的にレベルが高く「悪いところ」は見つけにくいです。
それにも関わらず★★★評価なのは、「非常に優れたところ」が見つけにくいからです。
恐らく、この作品は「未来が表示される日記」という設定と、シナリオに重点を置いたものだと思いますが、私はその両方について、不満があります。
まず「未来が表示される日記」そのものは、結構好きです。
主人公とヒロインの能力をあわせるとほぼ無敵の能力になる、という点もかなり好きです。
しかし、「未来が表示される」「日記」と能力・媒体が非常に限定されていることや、「日記」所有者が11人もいることから、目新しさはほとんどなく、非常に安っぽい能力の「日記」があったり、ほぼ同じ能力の「日記」が登場したりしています。
もう少し「日記」所有者は少なくしたり、「日記」所有者でない敵を登場させたりしてもよかったのではないかと思います。
次にシナリオについて、これはまだ完結していないので確言はできませんが、大体予想がついています。
※若干ネタバレありです。
恐らく本作品において最も重要な人物といってもいいヒロイン(我妻由乃)には秘密があるようですが、2巻か3巻でヒロインの自宅に3つの死体があった、5巻くらいでその死体のうち2つが両親のものだが、もう一つは誰のものかわからない、といった事実が示されたあたりで、私はその秘密の内容が大体理解できました。
で、9巻くらいでヒロインが網膜認識をパスしたこと、10巻でタイムリープの話が出てきたことは、予想通りのシナリオです。
結論が私の推測通りかはわかりませんが、少なくとも現在までは私の推測通りです。
これまでのシナリオと無理なく両立する大どんでん返しがない限り、シナリオは大して楽しめる作品ではありません。
逆にいえば、大どんでん返しが成立するものであれば、評価は★★★★くらいつけられる作品だと思います。