サッカー馬鹿 海を渡るーリーガエスパニョーラで働く日本人
チームスタッフやライター、カメラマンなどのマスコミ、つまり「サッカーにかかわる仕事」を、最強リーグと謳われる本場スペインでしている日本人たちを取材したものだ。「好きなサッカーを仕事にできたらなんて幸せなんだろう」という夢みたいなことを実現させている人たち。しかも実は本書で紹介されているのは経験や実績もなかった人がほとんど。日本では絶対にこうはいかないという。オビにもあるが「必要なのは馬鹿がつくくらいの情熱」だけ、ほんとにそんな人たちばかりだ。先日中村俊輔が移籍したエスパニョールにはなんとすでに2人も日本人スタッフが働いている。スペインはなんておおらかなんだろう。それぞれきっかけは異なるが、「やりたいの?じゃあ来れば」みたいなものが多い。多くの人がまだ駆け出しだが、バルセロナの現役コーチの村松氏や、日本に戻ってJで働いている人など、「じゃがいもだけ食べて」がんばったキャリアが見事に結実している人もいる。ほんとにみんなサッカー馬鹿だ。そしてそれを受け入れてくれるスペインのでっかさに感動した。