シン・レッド・ライン [DVD]
少し安易かとも思いますが、同時期にみた「プライベート・ライアン」と本作品を比較すると説明しやすくなるのでそうさせてください。
前者が迫力の最新技術を駆使して臨場感、皮膚感覚といった表層的なところの「リアリズム」を追求しているのに対し、この作品はより映画的というか、空気感というか、全体的な雰囲気を通して心理的にディープなところに戦争のリアリティを訴えてくる映画だと思いました。
前者のように戦闘シーンの格好良さを強調するような描写はほとんどなく、テーマは極限状態の心理、生と死、不条理さなどでしょうか。
よって、「暗い」といったようなことを言われてしまうのもいたしかたないところがあるとは思いますが、自然描写などの美しい映像や独特のタイム感が、この作品を単に哲学的なものにせず、映画的に一歩優れたものにしていると思います。
結論としてプライベート・ライアンのようなエンターテイメント映画とはカテゴリーが違う映画だなーと言うことです。そして、個人的にはこの作品の方が、戦争映画と呼ぶのによりふさわしいと思います。
シン・レッド・ライン〈上〉 (角川文庫)
映画の公開に合わせて文庫訳し下ろしで刊行された本書ですが、あまり売れたという話を聞きません。残念です。書店で自由価格本として廉価販売されているのを見ました。自由価格本は通常、出版社の在庫整理という意味もありますから、在庫がずっと維持されるか心配です。
重厚な読み応えのある作品で、読みがいあります。第二次大戦の太平洋戦線をアメリカ側から描いた小説では、たぶんこれに勝るものはないでしょう。アメリカ軍の物量作戦の祖型が緻密に描かれていて勉強になります。
本作の映画を見た人にもすすめたいし、戦争に興味がある人、アメリカ文化や北米史に興味のある人は必読です。アメリカ文学史に輝く作品ですから。
シン・レッド・ライン〈下〉 (角川文庫)
映画「シン・レッド・ライン」、みなさん見ましたか? あの年には「プライベート・ライアン」も公開されて、どっちかというとアレのほうが有名ですけど、こっちもいいですよ。
で、映画の原作の本書ですが。これ、最高です。 1942年当時のアメリカの若者が何を考えてたか、よーっくわかります。われわれのおじいちゃんたちと闘った彼らが、何を感じていたか、何を見たか、びっしり詳しく書いてあります。 もちろんノンフィクションじゃないのですが、ノンフィクションでは表現できないことが小説という形式でうまく表わされています。
あの戦争がどんなものだったのか。そのとき何が起きていたのか、知りたい人にはぜひ読んでもらいたい作品です。ぼくはとっても満足しました。 同じ著者は名画「地上より永遠に」の原作になった小説も書いています。これ、いつか刊行してくれないですかね。読みたいです。
シン・レッド・ライン オリジナル・サウンドトラック
伝説化されたテレンス=マリックの詩情溢れる映画を、深みのある曲調で見事に彩ったハンス=ジマーのサントラです。映画そのものへの評価は、個人的には高くはないのですけれど、音楽はまた別でしょう。激しい戦場とは極めて対照的なスローなメロディは戦場における人間の心理を説明することに心を砕き、狂気を表現しないことでよりその存在を際立たせようとしていると感じられます。ジマーの作曲家としての枠を一段拡げた感のあるこのサントラで、もっとも惹かれるのはラストで流れる“アイランド”でしょう。美しい歌声と美しい世界が、彼岸の果てに行ってしまった魂を慰撫しているかのようで忘れられないシーンです。ハンス=ジマーという人は時々こういった派手ではない音楽を生み出していますが、むしろそういう時の方がこの人の努力とか信条が鮮明に表されていて好きだったりしますね。聴いて損のない1枚だと思います。
ザ・ウィングス・オブ・ア・フィルム~ハンス・ジマー・ベスト
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