神の国の歩きかた―萌え萌え日本神話講座―
意外にも…というと失礼かもしれませんが、まじめで丁寧な作りに驚きました。
『古事記』に出てくる神の名前、道具(本書の表現でいえばアイテム)の名前、世界の成り立ちの過程等々を、
『古事記』本文を引き合いに出したり図解したりして丁寧に解説してあり、わかりやすくまとまっています。
多数の名前がある神は最も有名な名前で統一するなどの配慮も私のような素人には嬉しいところ。
難点としては「萌が少ない」という点が最も大きいかもしれません。
というよりこの内容なら「萌」の要素をカットしてもよかったのでは?
DANCING古事記(紙ジャケット仕様)
田原総一朗が東京12チャンネルで製作した『ドキュメンタリー青春』シリーズに山下洋輔トリオが早稲田大学本部のバリケードの中で演奏する「バリケードの中のジャズ」という企画があった。このCDはその時の演奏を収録したもの。1969年当時の早稲田大学では小野田派(中核派から分派)の彦吉常弘らが結成した黒ヘル全共闘が、革マル派と大学当局の馴れ合いを批判し、第二学館および本部をバリケード封鎖し占拠していた。この企画は、黒ヘルが勢力圏外の大隈講堂にあるピアノを持ち出し、バリケードの内側で山下トリオが演奏するというものだったらしい。後に、立松和平がこの事実を空想的に改変し、山下らが黒ヘルと革マルのゲバに巻き込まれ血反吐を吐く、という『今も時だ』という小説を書いた。
『Dancing古事記』はかつて自主製作盤として麿赤児プロデュースでLP化されており、幻の名盤であった。LPからの復刻であり、マスターからの復刻ではないためLP由来と思われるノイズが混入している。
CDには彦吉氏のアジ演説も収録されている。肺の病気で長期休養していた山下洋輔の復帰後第1作。中村誠一のサックス、森山威男のドラムによる、第一期山下トリオの出発の貴重な記録。後年のリフ一発で劇的に音楽進行が変化するという楽曲パターンではなく、むしろセシルテイラーユニットのように、音楽がジワジワ変容しながらクライマックスを迎えるという構成になっている。演奏は、素晴らしい。
古事記
タイトルから分かるようにアルバム全体が
一つのドラマになっています。
正直その前に発売された「ライト オブ スピリット」等は
私のような凡耳にはただの電子音にしか聴こえない感が
あったのですが、本アルバムは統一感を持ってしかも
それぞれの曲のクオリティも素晴しいと思います。
またエンディングに向かって曲調が盛り上がっていく構成も
聴き応えがあって「西洋から見た東洋」が見事に
描かれていると思います。
喜多郎さんファンにはお奨めの1枚ではないでしょうか?
日本書紀 (まんがで読破)
漫画で読破シリーズのなかには原作から大きく内容を変えたものや、いらないオリジナルキャラクターが挿入されているものも多いですが、こちらは割と原典を忠実に漫画化してくれているので、理解の補助というより、大まかな流れを把握したりするには最適だと思います。
同社から出た古事記も読みましたが、同じ人物・神でもキャラクターデザインが全然違ったりするので面白いです。この作品のキャラデザはところどころ鳥山明風で適度にデフォルメされていてとっつきやすいとおもいます。
余裕があれば同シリーズの古事記もあわせて読むとよいとおもいます。
現代語訳 古事記 (河出文庫)
平易な訳である上に入手しやすい価格設定(記紀関連の本としては)になっているのが嬉しいですね。
現代語訳のみで難しい注釈などありませんので古事記の全体像をざっと把握するには最も適した1冊ではないでしょうか。
この本を手始めに記紀(古事記・日本書紀)を学び始めるとアレルギーにならずに済むかもしれません。
私はこの本を読んでいろいろ興味がわいてきてもっと専門的な本にも手を伸ばしています。